【イベントレポ】こどもの性教育に悩むママ必見!『命育(めいいく)』イベントに行ってみた!
2019年6月21日
世の中、興味深いイベントや知りたい情報は山ほどあれど、実際その場に行くのは難しい!
そこで、あなたの代わりに、女子♡プロが行って聞いて発信します!!まるでイベントに参加しているようなレポートや、知っておくとためになりそうなお役立ち情報のリンクをまとめてご紹介♡
こんにちは!思春期の娘の取り扱いに奮闘中の女子♡プロ スタッフChiharuです!
突然ですが、みなさんは『性教育』をこどもとちゃんと話したことってありますか?? |
我が家も長女が小学校高学年となり、身体も心もムクムク〜っと成長してきたので、ここらでいわゆる『性に関する話』をちゃんと向き合って話したい!...とは思ってはいるものの、いきなり面と向かって話すのは難しいし、何より自分の知識だけで正しく説明できる自信がないなぁ...。まぁいつかいつか...。と思っていたところに、タイムリーなイベントのお誘いが!!
その名も...
専門家×ママクリエイターで考える子どもとの「性」コミュニケーション |
おお〜!なんと興味深い内容!!今の私に今一番必要な情報が聞けそう...!!(涙)
と、仕事の合間を縫ってイベントに行って参りました!!その内容が目からウロコの連続でとっても素晴らしかったので、同じ悩みを持つママ全員にゼヒ知ってもらいたい!と、レポートにしたためました♡
そこのママさん!こどもの将来のために大切な『性教育』を手助けしてくれる、救世主のようなサイトがあるんですって!!
と〜っても大切なのは分かっているけど、なかなかおおっぴらに話せない『性の話』。その内容を、真正面からドーンとやさしく正しく教えてくれる「性教育メディア」があるのをご存知ですか?
それが、こちらの『命育(めいいく)』というサイトです! |
可愛く親しみやすいイラストで、大人も子どもも分かりやすく「性に関する情報」を伝えてくれるサイトなんです。うう、なんと頼もしい〜!!(皆様、レポート読みつつゼヒ見に行ってくださいね♡)
こちらのサイトは、デジタルハリウッドSTUDIO渋谷の「Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス」の卒業生の方々が、子どもの性や命と向き合う力を育むために「命育プロジェクト」を立ち上げ、作り上げたもの。日頃ママが子どもたちと接する中で、実際に必要だと思ったものを専門家の方々と一緒に作り上げたという過程がまた素晴らしいですよね♡
そんな「命育プロジェクト」の代表である宮原さんから光栄にもお声がけいただき、いざ会場の渋谷へ!
キラキラした新しい渋谷の街にオシャレなスタジオが...!こんな環境で学べるって...素敵すぎる...!!
久しぶりに訪れた渋谷は、よく遊びに来ていた学生時代から20年も経過してしまったため、何だか異世界に迷い込んだかのよう。。。
今回のイベントの開催地は、IT関連やデジタルコンテンツの人材育成をしている学校「デジタルハリウッド」が運営をする、Webと動画について学べるラーニングスタジオ『デジタルハリウッドSTUDIO渋谷』。
部屋に入ると機材も日射しもキラッキラで、そこにいるだけでものすごいクリエイティブな気分になれちゃうから不思議!ここで新しいこと学んだら生き方変わりそうだ〜...と妄想がむくむく膨らむ、エネルギー溢れんばかりの環境!!
会場入り口にはイベントに関する可愛い本棚やフォトプロップスもありました♡
そして、時間が近づくとどんどん会場に来場者が会場を埋め尽くしていき、イベントは始まりました...!
さぁ、性教育の専門家と命育による楽しいイベントの時間がスタート!まずは『命育』誕生のお話から。
イベントの司会は前述の命育プロジェクト代表でWebディレクターの宮原由紀さん。まず、このサイトの生い立ちを説明してくださいました。命育サイトは、幼児から中高生のお子さまを持つお父さん・お母さんに向けて、医師専門家による「性の知識」を、ママクリエイターたちが「子どもたちへの伝え方(性教育ノウハウ)」という形に変えて発信しているんだそう。
だから、子どもの性別や成長に合わせて性の話を伝える工夫や、お悩みのQ&Aなど、「ああ!それ子どもにうまく説明できなかったやつだ!」という内容の伝え方が、とっても分かりやすく解説されています。
そして、ここからはこのサイトに関わっている性教育の専門家の皆様と命育プロジェクトメンバーによる座談会が始まりました。
今回のパネラーの皆様の活動紹介と、なぜ性教育にかかわっているのかを紹介いただきました。
NPO法人 ピルコンでは、主に中高生向けの性教育の出張授業や、保護者やPTA向けの性教育講演、自治体と連携した若者向けの性教育の啓発などの活動をしています。また、後ほど紹介する海外の性教育動画コンテンツの翻訳などもしています。
性教育に関わっている理由は、思いがけない妊娠と中絶の経験から、大学在学中に「避妊啓発団体ピルコン」を立ち上げたことがキッカケです。その後、2013年にNPO法人となりました。
性教育ユーチューバーとして、性に関する動画発信をしています。(→【性教育YouTuber】シオリーヌ)
こちらは主に中高生が気軽に見てくれているコンテンツです。また精神科の看護師もしていて、病棟の中で思春期の子の性に関する悩み相談を受けています。
性教育に関わっている理由は、助産師をしている中で思わぬ出産をした人に出会ったことから、もっと早く知識があればよかったのに...この人たちが妊娠する前に会いたかった!と思ったからです。日本では妊娠検査薬で判明してから妊娠について知るけど、その前に伝えたい!と思い、そこから性教育を伝える活動を始めました。
命育サイトでイラストを担当しています。絵本を見るような気分でサイトを見て欲しいと思っています。デジハリママクラスの卒業生で、広告代理店のwebデザイナーを経験した後、現在はフリーランスで活動しています。
性教育に関わっている理由は、前職が保健体育の教員で、保健体育の授業で性教育していたのがキッカケです。
3歳の息子に「お母さんおちんちんないね!」と言われたりしながら、絶賛性教育と向き合い中です。
そんなお三方が性教育に関する質問に答える形でのディスカッションがスタート!
まず最初の質問!日本の性教育どう思いますか!?
学校の「性教育」は、女子だけ集まって生理の話を聞くとかでしたが...全然自分の話だと思えませんでした。
大人になってから勉強会に参加したり、大学でセクシャリティーを学んだり、まだまだ学びたいけれど、本人の意欲がないと難しいですよね。子どもに教えるのもなかなか難しいです。
おぼえてないです。中学生の時に、古〜いビデオで女の子がスカートを血で汚して「生理じゃな~い??」ってのを見た記憶があるんですが...日本の教育、これではヤバいと思いました。
実は助産師の学校でも教わっていなくて。妊娠の仕組みとか、出産の介助の話とかのみで、思春期のケアや性教育については教わらなかったんです。
今若い子は動画コンテンツのtik-tok、youtubeがメインで、なかなか文章を読まないですよね。だから、この子たちにちゃんと情報を届けるには取り入れやすい方法で伝えないとと思って。伝え方は大人がついていかないといけないですよね。
記憶に残っていないです。教師時代に自分がその授業をしてきたんですが...(苦笑)
教育の記憶は、男女わかれてナプキンの使い方を教わったイベントだなってくらい。だから、自分が中学校の保健体育で授業をする立場になって、視覚的に面白く伝えようと頑張りました。黒板に精子君をかいて走らせたり...(笑)
でも、教材を販売している業者がいたり、教科書通りにやらないといけなかったりで、時間もあまりなく...。結局プリント配って終わりになってしまったり、踏み込んでいいのかわからないまま、無難に教科書通りに教えてしまったことを後悔しています。
国際的なスタンダードだと、5歳から性教育がスタートしていたり時間ももっとかけているけど、日本の学習指導要領だと短くって...。『受精の話は伝えるけど性交を扱ってはいけない』などの決まりもあるようです。
質問その2:親子でも性の話、いつから、どうやって?
お母さんがめちゃめちゃオープンな人だったんですよ!「お母さん生理の話するよ~!」と突然言われて「はぁ?」と思いながら普通に聞いていたり(笑)あと、ショーツとナプキンの可愛いポーチを買ってもらって、生理が楽しみでしょうがなかったです。で、来た時は「来たよー!!」と明るく言ってました。
タンポンも興味津々で、お風呂でお母さんからヒモが出てるのが気になってたから、自分も同じになれたのが嬉しくて!
お母さんとお風呂や温泉に入るのが自然だったから、全部オープンに話す関係ができていましたね。普通に話せる関係を続けていくのが大切!突然、思春期になってから話すのは恥ずかしいので。
自分は生理を隠してましたね〜。3日目くらいに何かがおかしいぞ!と思って、やっと母に聞きました...。
知識がなかったからどうしていいのかわからなかったけど、自分の息子のことはもっとわからないです。ケアのこととか一応産院で聞いたけど、分からないことは主人にも手伝ってもらっています。
こどもが3歳の女の子なんですが、生まれてすぐに性の話をしていいと思います。お風呂で娘にお腹にいた時の話をしたり、お母さんの命のもととお父さんの命のもとと出会って生まれたんだよ。とか、明るく楽しく話しています。
私もこどもが3人いるんですが、息子はおちんちんネタで喜んでいる年頃で(笑)プライベートゾーンの話はどう伝えていますか?
一回では難しいから、何度もくりかえし話すですね。継続して話して、話しやすい関係性になりましょう。
「今日は性の話です...」と突然ならずに(笑)日常的に!
伝える時に、親が子どもの視点でどう思っているかを確かめるのも大切ですね。
子どもが問題ある行動した時は「どうしてそう言うの?」と聞いてください。答えが「面白いから」とかだったら、「それは相手が嫌な思いをするから別のことにしよう!」と促すとか。
3歳くらいのこどもがマスターベーションしてるのを見てしまって、どうしていいかという親の声も聞きますが。
気持ちいいところがあるのを発見するのは普通です!
ただ、「汚れた手でさわったらダメだよ」とか、「人がいる前でやるとみんなが嫌な気持ちになるから、自分だけの空間でするんだよ」と伝えないと。
すごい!伝えかた上手...!!
自分の息子には「触らないの!バシっ!」ってきっとなっちゃいます...(苦笑)
幼児期にある性器いじりは思春期以降のものとは違って、耳たぶ触ってるのと同じで安心してるだけなんですね。ただ、あまりに触ってると小3くらいから性的な意味になってきます。男の子が特にHなものに興味が出てくる時期ですね。
歳の離れた弟から「ドラゴンボールのエッチなシーンを何回も見ちゃうのは変かな?」と質問されたんですが、「それは普通のことだよ!」と伝えました。
命育サイトの中でもマスターベーションの質問があるのですが、「やり方だけ注意すれば、好きなようにやらせてOKです!」と、お医者さんからも言われているんですね。そういった情報知ってるだけでも親の気持ちとしては安心しますよね。
質問3:性教育に役立つツール、教えてください!
性に関して間違った情報も多いので、情報の取捨選択が必要ですよね。ここでは信頼のあるツールを紹介していただこうと思います。まずは性教育に関する書籍の紹介から。
◆13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと やまがた てるえ (著)
「いきなり性の話をするのはちょっと抵抗が......」というお父さんお母さんも、まずはこの1冊を、お子さんにそっと渡してみてはいかがでしょうか?小学生低学年~13歳頃までの女の子にオススメ。(命育サイトより)
◆マンガでわかるオコトの子の「性」 染矢明日香 (著)
マンガ形式でとても読みやすい本ですが、内容はとても重要で濃いものばかり。思春期男子のよくある悩みから、LGBTの方の話やネットトラブル、痴漢被害についてまで、非常に幅広いテーマが扱われています。(命育サイトより)
命育サイトにも目的に合った絵本や書籍を紹介するページがあるのでゼヒ参考にしてください。
https://meiiku.com/bookreview/
若い方にも使いやすく相談しやすいツールとして、LINEのサービスで情報を得ることもできます。自動応答のボットなので、気軽に相談できると思います。
◆ピルコンにんしんカモ相談
妊娠の不安を抱える全ての人に、避妊や検査、支援先などの正しい情報を即座に自動応答で答えるチャットボットです。
◆ラッコの妊娠相談室
妊娠・性感染症・不妊について悩んでいる人を減らしたいという願いから生まれた、産婦人科専門医作成のLINEボットです。
また、お子さまにも見ていただける、きちんと監修された性教育動画のyoutubeをご紹介します。
まずご紹介するこちらの動画は、楽しく信頼できる情報を届けるアメリカのNGO「AMAZE.org」によって製作されたもので、日本語への翻訳・吹き替えをNPO法人ピルコンが行い、アップしています。
◆「男子の思春期には何がおこるの?」(男の子向け)
思春期って知ってる?「体、心や、周りの人との関係が変化していく時期」のこと。男の子はヒゲが生えたり、ニキビができたり、勃起や射精といった体の変化が起こるよ。体だけじゃなくて、イライラしやすくなったり、性欲を感じたり心の変化も起こるよ。思春期が始まる時期や変化は人それぞれ。急な変化にとまどうこともあるかも。男の子の思春期ってどんなことが起こるのか、動画を見てみよう! 対象年齢:10歳以上
◆「おっぱいといろいろ」(女の子向け)
女の子は思春期になると、胸が大きくなり始めたり、生理が始まったりするよ。自分の体の変化に戸惑ったり、友達との違いにあせったりすることがあるかもしれない。でも、心配しなくて大丈夫!思春期の女の子の体の中では、どんなことが起こっているか、動画を見てみよう! 対象年齢:10歳以上
また、中高生向けにyoutubeで性教育を伝えるシオリーヌさんの動画もゼヒご覧ください!
◆【解説】生理のしくみを学ぼう【お子さんと一緒に】
◆性的同意って何だろう?恋人とのより良い関係のために大切なこと
先ほど話したように若者はなかなか活字では読まないので、動画を使って活動中です。性教育シリーズなどは、なるべく学校の授業よりポップに教えるよう意識しています。視聴者は13〜24歳が大半ですね。
例えばピルについてなどは親もよくわかってないと思うので、一緒に見てもらうツールにしてもいいと思います!
最後は、イベント参加者からの直接質問!Q&Aタイム。
Q1:本などを読ませたりはしているが、思春期の子どもと性の話をなかなか話せません。
子どもが嫌がっているのであればどこまで話せるか確認しましょう。一概に全部話せばいいのではないので、どう思っているかを確認して、「大事に思っているから伝えるんだよ」ということをまず伝えましょう。
思春期になると親に知ってほしくない面ができます。何かあったときに、お母さんが頼れる人であることを伝えればよいのでは?と思います。
Q2:児童館で小4くらいの男の子が卑猥な言葉をずっと言ってきたり、胸を触っていいか聞かれたりしました。うちはのんびりしててまだ先だと思ってたところ焦ってしまい...。
思わぬところから思わぬワードが出てびっくりするのはありますよね。その単語に対して疑問があれば、事実を淡々と伝えればいいと思います。でも、プライベートゾーンの話は公の場ではしない。身体に触れていい、触れてほしくないは、自分で意思表示していいんだよ。とうことをお子さんに伝えましょう。
Q3:家で姉妹がプライベートゾーンの言葉を面白がって使っていて心配です。
セクシャルな話題をオープンに話すのは、大人でも程度が難しいですよね。友達なら下ネタで盛り上がったりもするけど、初対面にはしないルールがあったり。
ただ、姉妹で同じ興味を持って楽しんでいるのでいればいいんじゃないかな。「同意」があるのであれば(片方が嫌がっているのでなければ)お互いにいい関係になれると思います!
その話題自体がいけないわけではないと思います。TPOが大切なだけかな!でもたまに「ストップ~!」と言ってもいいですけどね(笑)
Q4:大人も性教育をタブーとしている現状で、「ここの情報なら大丈夫」という取捨選択の基準を知りたいです。
大人の情報の取り方が大事です!『医療機関の監修』があるかどうか、また、他の情報と照らし合わせて共通した話があれば大丈夫とか。
性に関する情報を討論するサロンを定期的にやっているのですが、「これであってる?」「これでいいの?」と思ったら、みんなで話し合える場やコミュニティーがあるとさらにいいと思っています。今後、そういった「大人の性教育」を自治体と連携して開催していく予定です。
...楽しく充実した時間はあっという間に過ぎ、大盛況の中トークイベントは終了しました。
早速、家に帰って命育サイトや話に上がっていたyoutubeなどを拝見!そして、娘にも少しずつですが、話をすることができました...!!(そしてyoutubeはやはり普段から見慣れている小学生には効果絶大でした...!!!)
一番必要な時期に、タイムリーなお話を聞くことができて私自身本当に参考になりました。みなさんも、子どもの『性』で気になることがありましたら、一人で悩むよりもゼヒこちらの記事で紹介したサイトやサービスを利用してみてください!
それでは、またのイベントレポートで♡
取材/撮影/ライター/デザイン Chiharu